中途半端

つまり自分は中途半端な人間なわけですよ。何をするにしても、これからのことにしても、明確な目標があるわけでもなく、ただ中途半端に物事を進めている。傍から見れば本当に“怠惰”にしか映らない。それだけ自分が今まで生きてきた人生の内容に自信が持てる訳でもなく、かといって否定する訳でもなく。思考は常に一定の方角に定まらず、何かに向かって一生懸命進むこともできず、ただ周りに流されて生きている。いや、ひどい時には周りに流されることすら億劫に感じてしまっているのかもしれない。

「やりたいようにやればいい」

確かにその通りだ。自分の人生では言葉を忠実に実践してきたつもりだ。…果たしてそれすらどうなのだろうか。やりたいこと?…一時の感情で動いてきた自分に“やりたいこと”を語る資格はあるのだろうか。

就職、仕事、結婚…自分の人生のレールはある程度定まっている。だがしかし、それはとてつもなく先が見えないレールなのだ。不安で仕方がない。でも現状の自分ではそれをどうすることもできない…だから今日も怠惰で非生産的な日常を過ごすだけだ。自分は一体どこへ向かおうとしているのか。

結局は人に頼らないと生きていけない弱い人間なんですよ、僕は。自分一人ではこの世の中に手も足も出ない。それはまるで大海に投げ出された稚魚のように、何もかもを見失って、そしてそのままだと誰の手助けも得られないまま荒海に飲まれて死んでいく。…社会の波に耐えられるような人間じゃないと生きていけない。じゃ耐えられない自分はどうしたらいいのか?このまま飲まれてただ無為に死ねというのか?それは嫌だ。嫌なのは分かっている。ただ、分かっているからこそ何も抵抗する術がないことも分かっている。

矛盾だらけの世を憂いつつ…今日も酒がおいしい。